先日、蜷川実花さんの世界観を作りたい
という発想からこの事業がスタートしたお話を
させて頂きました。

このお話には続きがあって
幾度もの失敗を重ねた末に
現在の事業形態が成り立ちました。
本日その事についてお話したいと思います。

何からやればいいかわからず

アイアンシートで店舗に特化した
装飾のレンタルをやろう!
そう考えましたが何から始めればいいかわからない。

そこでまず、オリジナル造形物を作ろうと画策しました。

まずイラストレーターを購入して造形物のデザインをしました。

作ったデザインを持ち込んで造形会社に相談をしたのですが
当然相手にもされず、何とか話を聞いてくださったところで
見積を取っても予算も採算も合わず
この案は不採用

さすがに無謀すぎました。

※最初にデザインしたのはひまわりでした。

プリザーブドフラワーを見つける

次に考えたのがドライフラワー。
ドライフラワーで壁面装飾をしようと思い、
検索してみると『プリザーブドフラワー』という単語が出てきます。

ん?
『ブリザードフラワー』じゃないな…?

なんとなく存在を認識してはいましたが
『プリザーブドフラワー』ではなく
『ブリザードフラワー』だと
思っていました。

読んで字のごとく、凍らせたお花を
装飾品として用いていると思ってましたが、
そんな訳ないですね
だって融けたらただの生花ですもんね。

というわけでプリザーブドフラワーを
調べてみるとお花の色素を抜いて、
別の色素で加工すれば枯れるまで1年~3年くらい持つというもの。

しかも生花のように、あるいはそれ以上にみずみずしく、
自由な色を着色できるとのこと。

実物を見るとものすごく
鮮やかで色が濃い!
生花とは違う表現力が
プリザーブドフラワーにはありました。

プリザーブドフラワーを自作する

「これだ!」

そう思い私は最初、自分で生花を
買ってきて加工することを考えました。
市販のプリザーブドフラワーが
とっても高かったので。

小さな箱で装飾されたプリザーブドフラワー
数千円~数万円のものまで。
とてもじゃないけど採算が合いません。

という訳で最初は市販のプリザーブドフラワー用の加工液をテスト。
買ってきた生花で着色してみると
それなりにキレイには着色できました。

しかし加工液も結構高い、
これが上手く行っても採算的にまだ厳かったです。

なので加工液も自作を考えました。

ネットに上がっている古い特許の
製造方法を参考にしながら研究の日々。
結論から言うとこれもダメでした。

着色が思った以上に難しい!
やはり素人が簡単に手を出せる
ものではありませんした。

エタノールで色を抜いてカオチンという色素で着色を試みましたが、
きれいな着色はできませんでした。

※初めて着色した時の写真。
 磁石を合わせてアイアンシートに貼ってみました。

新居のあちこちにカオチンが

そしてこのカオチンがなかなかのクセモノ。
一度何かに触れたら色んなところに伝播します。
そして落ちません。

買って3か月の新居の壁の至る所に
カオチンが付着しました。
妻の怒り顔が目に浮かびましたが、
幸いにも優しく許して頂けました。

その後も完成品を大量仕入で採算を
合わせる等色々な画策を試みましたが
上手くいきませんでした。

プリザーブドフラワーは失敗に終わる

そしてそもそも大きな懸念事項がありました。
それは『色移り』です。

着色されたプリザは何かに長時間触れると
色移りしてしまう可能性があるとのこと。

導入してくださった店舗様の壁に
色移りなんてしてしまったら大問題です。

解決のアイデアも無くはなかったですが、
高温多湿の日本でプリザによる装飾はやはりリスクが伴うと判断。

コスト面と機能面で
プリザ案も不採用となりました。

その後アーティフィシャルフラワーと
出会いフラワライズ設立となるのですが、
そのお話はまた別の機会に。

でも、
機会があればプリザーブドフラワーの花壁もやってみたいです。
いつか実現させたいことの一つです。

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